親知らずの抜歯後に覚えておきたい食事の基本|大阪市阿倍野区の歯科 足立歯科クリニック

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スタッフブログ

親知らずの抜歯後に覚えておきたい食事の基本

スタッフブログ 2025.12.15

皆さん、こんにちは。

阿倍野区の足立歯科クリニックです。

親知らずの抜歯後、「いつから食事ができるの?」「どんなものを食べればいい?」と不安を抱える患者様は多くいらっしゃいます。

抜歯後は痛みや腫れによって普段通りに噛むことが難しくなるほか、傷口には“血餅(けっぺい)”と言われる血のかたまりができており、食事の仕方によっては治りが遅くなったり、強い痛みを引き起こしたりするリスクも存在します。

阿倍野区で歯医者をお探しの方にも安心して抜歯後の食事管理ができるよう、本記事では抜歯後に必ず気を付けたい食事のポイントを、医学的根拠に基づいてわかりやすくまとめました。

 

足立哲也 院長

監修者情報

医療法人 青空会 足立歯科クリニック 院長
足立 哲也(あだち てつや)

プロフィール

朝日大学歯学部卒を卒業後、幅広い年齢層の患者と向き合いながら、むし歯や歯周病、予防歯科などの診療に取り組む。
患者が安心して通えるよう、丁寧なカウンセリングとやさしい対応を心がけている。

略歴

  • 平成11年3月 朝日大学歯学部卒業
  • 平成11年4月 大阪歯科大学研修医
  • 平成12年4月 中岡歯科医院勤
  • 平成15年4月 足立歯科クリニック開業
  • 平成16年12月 医療法人青空会理事長
  • 平成22年9月 南カリフォルニア大学ジャパンプログラム卒業
  • 平成23年3月 AAID(アメリカインプラント学会)マキシコース卒業
  • 平成24年4月 ICOIコロンビアコース
  • 平成25年6月 インディアナ大学 インプラントコース
  • 平成30年3月 大阪歯科大学院卒業
  • 令和2年4月 大阪歯科大学 非常勤講師

所属学会・資格

  • ADIA(アメリカインプラント学会)認定医・専門医
  • IDIA国際歯科インプラント学会
  • 日本口腔インプラント学会認証医・専門医
  • ICOI国際口腔インプラント認定医・指導医
  • AAID(アメリカインプラント学会)認定医・専門医
  • 日本顎咬合学会認定医
  • 南カリフォルニア大学 客員研究員
  • 南カリフォルニア大学 ジャパンプログラムリーダー
  • インディアナ大学 口腔再生学講座 インプラント研究科 客員講師
  • インディアナ大学歯学部 日本歯科矯正プログラム 認定医
  • 歯科医師臨床研修指導医
  • 歯科放射線学会 認定医
  • 口腔医科学会 認定医・専門医
  • オステムインプラント 指導医・公認インストラクター
  • 光機能化バイオマテリアル研究会会員
  • JAID代議員
  • 国際審美学会会員
  • 臨床器材研究所認定医
  • 介護支援専門員(ケアマネージャー)
  • 衛生検査技師
  • BLS認定医
  • 福祉住環境コーディネーター
  • ISOI国際口腔インプラント学会ドイツ口腔インプラント学会日本支部
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◆親知らずの抜歯後、最初に気を付けたいこと

親知らずの抜歯は外科処置(手術)に分類されます。特に骨を削ったり、歯ぐきを切開したりしたケースでは、傷口への負担を最小限に抑えることで治癒がスムーズになります。

抜歯後の食事で注意したい代表的なポイントは3つです。

・麻酔が完全に切れるまでは食事を開始しない
・誤って舌や頬の粘膜を噛まないよう注意
・血餅を保護する食事を選ぶ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

●麻酔が切れるまでは食事を控える

局所麻酔の影響で、舌や唇の感覚が鈍り「噛んでいる感覚がない」状態になります。
この状態で食事をすると、

・舌・頬を誤って噛む
・熱さを感じづらく火傷する
・強い刺激で傷口が開く

などの危険があるため、麻酔が切れてから食事を再開しましょう。

●誤咬(ごこう)を防ぐ

麻酔によって筋肉の動きが鈍ると、かみ合わせが狂いやすくなります。

その結果、舌や頬の内側を噛んでしまい、傷ついた部分が口内炎となって痛みが悪化することもあります。

麻酔が切れても痛み止めの効果が続いている時間は、慎重に咀嚼をしましょう。

●血餅(けっぺい)の保護が重要

血餅とは、抜歯窩(抜いた後の穴)にできる血のかたまりです。

これはいわば“かさぶた”の役割を果たし、骨を細菌から守っています。

しかし、

・強くうがいする
・硬いものを噛む
・ストローで吸って陰圧をかける
・香辛料など刺激物を摂る

これらは血餅をはがす原因となり、治癒が遅れるだけでなく ドライソケットのリスクが高まります。

ドライソケットとは、骨が露出し強い痛みが長期間続く状態のことです。

 

◆抜歯直後〜3日目の食事:軟らかいもの中心に

抜歯後の最初の食事は、噛む必要の少ない流動食を推奨しています。

<適した食事例>
・おかゆ
・うどん(やわらかめ)
・スープ
・ゼリー、プリン
・ヨーグルト

※熱すぎる食事は火傷の危険があるためNG
※同様の理由で辛いものや炭酸飲料も控える

飲み物はストローではなく、コップでゆっくり口に含むようにしてください。

また、阿倍野区の歯医者として多くの患者様を診ていると、反対側の歯で噛めるかどうかが大きな判断基準になります。

噛む際に痛みが強い場合は無理をせず、まだ流動食を続けましょう。

 

◆普通食に戻すタイミング

治癒スピードには個人差がありますが、目安は 2~3日後。

親知らず周辺の歯ぐきの腫れが落ち着き、無理なく噛めるようになれば通常食に段階的に戻していきます。しかし、

・歯ぐきの切開が大きい
・歯を分割して抜いた
・骨を削った

といった外科的侵襲が大きいケースでは、通常食まで1週間以上かかることもあります。

 

◆控えてほしい食事・行動

阿倍野区の歯医者として多くの抜歯後経過を診てきましたが、傷口の治りを妨げる行動が原因で痛みが長引く患者様は少なくありません。

特に以下の行為は、出血の再発・感染・ドライソケットのリスクを高めるため十分な注意が必要です。

 

●アルコール(飲酒)

アルコールを摂取すると血管が拡張し、血流が一気に増えます。

その結果、

・再出血のリスク
・傷口の腫れが強くなる
・体の免疫力が下がり細菌感染の可能性が高まる

といったトラブルにつながります。また、抗生物質や痛み止めなどの薬剤との相互作用によって、薬の効果が不安定になることもあるため、抜歯後2~3日は必ず控えましょう。

●喫煙(たばこ)

たばこに含まれるニコチンは血流を悪化させます。血餅(抜歯した部分を保護する血のかたまり)がうまく形成されず、ドライソケット発症の最大原因となります。

喫煙者のドライソケット発生率は、非喫煙者のおよそ3倍以上とも報告されています。

少なくとも術後48~72時間は禁煙が望ましいです。

●強いうがい・口すすぎ

気になって傷口を洗い流したくなる気持ちは理解できますが、

・血餅がはがれる
・治癒が大幅に遅れる
・骨が露出し激痛が長引く(ドライソケット)

こうした悪化を招くことがあります。

うがいは水を含んで優しく吐き出す程度に留めましょう。

●固い/尖った/粘り気の強い食べ物

例:せんべい、ナッツ類、ステーキ、揚げ物、キャラメル、ごぼう、漬物など

・噛む力が強く必要となる → 傷口が再出血
・尖りによる物理的刺激 → 炎症が拡大
・粘着性 → 抜歯窩に詰まって感染源に

症状が落ち着くまでは避け、段階的に普通食へ戻しましょう。

●ストローの使用

ストローで飲む行為は口内に陰圧(吸引圧)を発生させ、血餅がはがれやすくなります。

治癒の遅延と強い痛みの原因となるため、コップで少しずつ飲むのが安全です。

 

◆栄養バランスは治癒を左右します

できるだけ早く歯ぐきを治すためには、栄養面も重要です。

・舌・頬・歯ぐきの粘膜 → タンパク質(卵・大豆・乳製品)
・抵抗力の向上 → ビタミンA・C(緑黄色野菜・果物)
・骨代謝 → カルシウム(乳製品・小魚)

しっかり食事をしながら回復を促進しましょう。

 

◆歯磨きはいつから?

抜歯後は口腔内が不衛生になると細菌が繁殖し、感染症のリスクが高まります。

そのため、歯磨きは基本的に当日からおこなうことを推奨しています。

ただし、傷口(抜歯窩:ばっしか)周辺は非常にデリケートな状態のため、以下の点に注意してください。

・抜歯部位にブラシを直接当てない
・細かく小刻みに歯ブラシを軽く動かす
・口を強くゆすぐ(ブクブクうがい)は避ける
・洗口液は刺激の少ないものを使用

「歯ぐきから血が滲む=強く磨きすぎ」のサインです。

抜歯後 食事の内容と同様に、清掃も段階的に元の状態へ戻しましょう。

1~2日程度経って痛みや腫れが軽減してきたら、ブラシが軽く触れる範囲を徐々に広げていきます。

抗菌成分入りの洗口液を併用すると、傷口の細菌増殖を抑える効果が期待できます。

患者様が「きちんと磨けているかわからない」と不安な際は、阿倍野区の歯医者である当院にて、磨き方のアドバイスもさせていただきますのでお気軽にご相談ください。

 

◆こんな症状は要相談

親知らずの抜歯後は、痛みが徐々に軽減していくのが通常の経過です。

しかし、以下の症状がみられる場合は、治癒過程に問題が生じている可能性があります。

・3日以降に痛みが強くなる/痛み止めが効かない
・血餅が取れて、抜歯部分に白い骨が露出している
・強い口臭が続く
・発熱や顎の大きな腫れが引かない
・食事や水分摂取が難しい状態が続く

このような症状は、ドライソケットや感染性炎症が疑われます。

特にドライソケットは、血餅が失われて骨が露出し、「ズキズキした痛みが耳やこめかみまで広がる」といった強い痛みが長期間続くことがあります。

異変を感じた場合は自己判断せず、早めに歯科医師による処置を受けることが大切です。

阿倍野区で歯医者をお探しの患者様は、当院までご連絡ください。

適切な治療により、痛みを速やかに緩和させることができます。

 

◆まとめ

親知らずの抜歯後の食事は、ただ“やわらかいものを食べる”だけではありません。
大切なのは、

・血餅を守る
・刺激を避ける
・栄養をしっかり補う

という3つのポイントです。

阿倍野区の足立歯科クリニックでは、患者様の状態に合わせた食事や生活指導を丁寧にお伝えしております。

抜歯後に不安なことがあれば、些細なことでもお気軽にご相談ください。

 

大阪市阿倍野区の歯科・歯医者|足立歯科クリニック(土日も診療)御堂筋線昭和町駅スグ

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